《油屋お紺》

2010年9月29日 (水)

♪甫山尺八リサイタル 2

一昨昨日、三重県松阪市で開催された演奏会の記録です。

 

♪甫山尺八リサイタル 2 油屋お紺〜伊勢音頭恋寝刃〜

▶日時 2010年9月26日(日) 14時開演
▶会場 松阪コミュニティ文化センター

▶プログラム

1 アランフェス協奏曲【編曲初演】  ホアキン・ロドリーゴ 作曲
                        愛澤伯友 編曲

2 風神&雷神  吉崎克彦 作曲

3 三つの追想【編曲初演】 アルルの女 組曲第1番第1曲“プレリュード”  ジョルジュ・ビゼー 作曲
                  ダニー・ボーイ  アイルランド古謡
                  悲しい酒  古賀政男 作曲
                   高橋喜治 編曲

       ー 休憩 ー

4 本曲 木枯  流祖 中尾都山 作曲

5 三曲 御山獅子  菊岡検校 作曲

6 油屋お紺〜伊勢音頭恋寝刃〜【委嘱初演】  高橋喜治 作曲
   一 序:伊勢の夏
   二 油屋お紺
   三 二見が浦
   四 万野と貢
   五 青江下坂〜伊勢音頭

▶出演 辻井甫山/尺八(1,3,4,5,6)

     中西勲/指揮(6)【客演】

     檜垣修/三絃(5) 小林ちひろ/箏(5) 【客演】

     中西京子/ヴィブラフォン(3)・打楽器(6)【客演】

     浦田繁/チェロ(3,6)【客演】

     入交裕子・藤堂恵生/箏  大西雅世/十七絃 【賛助出演】

▶司会 今村英靖     

▶照明 有限会社アトリエ(津)
▶音響 有限会社ジーボックス(松阪)
▶舞台設営 三味富(松阪)

▶会場装花 こもの花苑(佐々木直喜 監修)

▶主催・企画 甫山リサイタル実行委員会

★辻井甫山 プロフィール

1969年 名城大学理工学部尺八部入部

      都山流尺八を加藤名山師に師事

1976年 都山流尺八(日本尺八連盟)師範 首席

1983年 第8回都山流全国尺八コンクール大会 首席

1988年 日本尺八連盟4部門合格

2008年 第1回甫山尺八リサイタル 開催

2009年 甫山尺八古典一管 開催

1989年に「邦楽合奏団 真珠(あらたま)」を結成し、真珠のメンバーの一人として、演奏者の中心となり、15年間に渡り現代邦楽の普及のため活動してきた。

自分への挑戦を含めて、尺八で良質なオリジナルティのある音楽を提供していきたい。 三重県三曲協会 会員

                             (辻井甫山)

「自分への挑戦を含めて、尺八で良質なオリジナルティのある音楽を提供していきたい」という辻井甫山さんのお言葉、一人の尺八奏者の果敢な挑戦、素晴らしいと思います。今後益々のご発展祈らずにはいられません。

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2009年11月30日 (月)

☆3つの仕事の正式タイトル

今年の残りと来年のはじめにかけての3つの仕事の正式タイトルが決定した。

1 二重奏詩《スプリング・エフェメラル》

2 ポール・クローデルの『百扇帖』による二重奏詩

3 《伊勢音頭恋寝刃》

1はフルート愛好家の田中和子さんの依頼による2管のフルートのための連作掌品集。Fluty Creationの内谷貴志さんのプロモーションによって実現。
田中さん撮影によるスプリング・エフェメラルの写真からの印象と、草津の野山を旅した想い出が重ねられた作品となる。Fluty Creationからの出版も検討される予定。

2はチェンバリストのローラン・テシュネ氏プロデュースのコンサートシリーズ「チェンバロ+」のための作品で、今回はチェンバロとオルガンのデュオのための作品。「ポール・クローデルの『百扇帖』による作曲」とはテシュネ氏より頂いたテーマである。
『百扇帖』は、日本を愛した外交官詩人クローデルと、彼と当時親交のあった仏文学者山内義雄・書道家有島生馬とのコラボレーションによる、クローデルの日本との別れに際して制作された詩的遺産である。
来年(2010年)2月24日カザルス・ホールにて、テシュネ氏のチェンバロ、早島万紀子氏のオルガンによる初演が予定されている。

3の《伊勢音頭恋寝刃》とは歌舞伎狂言・文楽の人気演目のひとつとして今日でもしばしば上演されている演目のタイトルに同じ。(いせおんどうこいのねたば)と読む。「音頭」は(おんど)ではなく(おんどう)。
来年9月26日三重県松阪市の松阪コミュニティセンターにて予定されている尺八奏者 辻井甫山氏のリサイタルのための委嘱作品である。編成は尺八 チェロ 二面の箏 十七絃 打楽器。役者や声は一切なく音楽だけの作品である。
近松徳三の台本における人間洞察力もさることながら、その手法の現代性にも驚いた。音楽だけでそれをいかに表すかが最大の課題のひとつでもある。

*「二重奏詩」という名について
「二重奏曲」ではなく「二重奏詩」というこの聞きなれない名は、二重奏による詩的世界を意味する私の造語である。楽器の組み合わせに決まりはない。今回はたまたま1のフルート2本であり、2のチェンバロとオルガンであったが、1989年に旧芸大奏楽堂で開かれた当時マナ・オルゲルバウのビルダーであった木村秀樹さん主催のコンサートで初演された二重奏詩《ヒポロロとサンサ》で使ったのが最初だ。その時はクラリネットとオルガンであった。それから20年経過した今、また新たな境地で、ふたつの「二重奏詩」を書いている。

いずれの仕事もそれなりのウェイトを占めてはいるが、すべて芸術的意義をもって進められている。

感謝いたします。

※(後註) 後に委嘱元からの要請で 《油屋お紺》〜伊勢音頭恋寝刃〜 と改題。

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