Bouquet des Tons

2018年9月15日 (土)

♪Bouquet des Tons Vol.31とラヴェルの《クープランの墓》再演



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★ラヴェルの組曲《クープランの墓》の再演
お馴染のBouquet des Tonsの依頼により 私 髙橋喜治が編曲し、2006年に初演されたラヴェルの《クープランの墓》が再演されます。
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大分年季の入った筆者所有のデュランのスコア
オリジナルピアノ版(左)とオーケストラ組曲版(右)

初演当初は、ラヴェルのオリジナルピアノ版に則って下記の全6曲でしたが、

1 Prélude
2 Fugue
3 Forlane
4 Rigaudon
5 Menuet
6 Toccata

今回は、終曲のToccataをカットしての全5曲の組曲としての発表です。決定稿は、この5曲の組曲として定着されました。

1 Prélude
2 Fugue
3 Forlane
4 Rigaudon
5 Menuet


因にラヴェル自身のオーケストラ版は、以下の4曲。RigaudenとMenuetの順を逆に置いている。

1 Prélude
2 Forlane
3 Menuet
4 Rigaudon

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Bouquet des Tonsの編成のための髙橋喜治編曲。最初の1ページ。

“Toccata”をカットした理由には、単に編成に不向きな曲でオリジナルの超絶技巧が醸し出す華々しさが出し難いからではなく(Bouquet des Tonsの皆さんなら技術的に無理ということはないことは承知している)、私のこの“Toccata”に抱いている違和感がありました。他の5曲に比べてどうもしっくりこないのです。
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ラヴェルのオリジナルピアノ版“Toccata”冒頭ページより

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筆者のBouquet des Tonsのための編曲(初稿)による
“Toccata”冒頭ページ

Toccataで華々しく終わるよりも、Menuetで最後静かに余韻を残して終わりたい そうした想いが強く働いて今回の5曲組曲に定着したのでした。Haruan shopからの発行も、この全5曲版になります。






関連情報


オーケストラの魔術師ラヴェル - ラヴェル週間 -: 風の耳


◎Bouquet des Tons の CD 発売中!






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2018年4月10日 (火)

◎Nos liens 2018年4月8日発売 Bouquet des Tons(室内楽)

◎Nos liens 2018年4月8日発売
Bouquet des Tons(室内楽)

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ホームページ


演奏

 Bouquet des Tons
  フルート/齊藤佐智江 ヴァイオリン/飯島多恵 チェロ/夏秋裕一
  チェンバロとピアノ/猿渡紀子


収録曲

 1 J.パッヘルベル(1653-1706):カノン
2-5 G.Ph.テレマン(1681-1767):パリ四重奏曲第4番 第2ソナタ ト短調 TWV43g
6-9 J.カントルーブ(1879-1957):「オーヴェルニュのうた」より
   1)美しい羊飼いの娘 2)いいよと言った 3)捨てられた女 4)二つのブーレ 
10 岡野貞一(1878-1941):春が来た
11 同:おぼろ月夜
12 作者不詳:茶摘み
13 海沼寛(1909-1971):みかんの花咲く丘
14 成田為三(1893-1945):浜辺の歌
15 下総皖一(1898-1962):七夕さま
16 中山晋平(1887-1952):雨降りお月さん
17 大中寅二(1896-1982):椰子の実
18 草川信(1893-1948):夕焼け小焼け
19 海沼寛:里の秋
20 岡野貞一:紅葉
21 佐々木久夫(1981- ):故郷 ~Blue Sky Homeland~
22 P.マッカートニー(1942- ):イエスタデイ
( total time: 67' 37")

編曲/山口景子(1)  高橋喜治(6-18, 20-22)  鈴木理香(19)


録音

2017年8月8日~10日 千葉市美浜文化ホール音楽ホールにて


録音・編集

 金井哲郎


ロゴデザイン

 神保 隆


ジャケットデザイン

 TiTi Design Works 土屋多加史


企画・制作・販売

 Bouquet des Tons
 R-1810200MT 定価2000円(税込み)


購入サイト

 Bouquet des Tons
 Haruan shop


Bouquet des Tons の CD

 風の耳飾り(本ブログ付属ウェブページ。スマホではPC表示でなければ開けません)
  ◎Anthologie
  ◎『脳を学ぶ(3)』付録CD

 ホームページ(以上で開けなかった場合はこちらにアクセスしてください)
  ◎Anthologie
  ◎『脳を学ぶ(3)』付録CD


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2018年4月 7日 (土)

♪花まつりコンサート Bouquet des Tons

♪花まつりコンサート Bouquet des Tons

時▶2018年4月8日(日) 13時開演
所▶藻原寺 仏殿

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藻原寺
花祭りのお知らせ

Bouquet des Tons
CD第二弾発売!

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2016年8月29日 (月)

♪Bouquet des Tons Vol.29

♪Bouquet des Tons Vol.29
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お馴染の室内アンサンブル Bouquet des Tons(ブーケ・デ・トン)の定期公演が来る9月4日(日)に開催されます。
会場はいつものすみだトリフォニー小ホール。

12年前に当アンサンブルからの委嘱により編曲したカントルーブの《オーヴェルニュの歌》からの4曲の再演があります。
今回、編曲当時はまだ手書だった楽譜をコンピュータ浄書して欲しいということで、若干改訂を加えての再演=改訂初演となります。

因に、《オーヴェルニュの歌》の内訳は、以下のようになっています。

1 UNO JIONTO PASTOURO(可愛い羊飼いの娘)
2 LOU DIZIOU BÉ(みんなよく言ったもの)
3 LA DELAÏSSÁDO(捨てられた女)
4 DEUX BOURRÉES(ふたつのブーレ)
  a)N'aï pas iéu de mîo(私には恋人がいない)
   Interlude(間奏曲)
  b)Lo Calhé(うずら)


♪カントルーブの《オーヴェルニュのうた》より“ふたつのブーレ”♪
 編曲/髙橋 喜治
 演奏/Bouquet des Tons
 2004年7月11日 すみだトリフォニー小ホール
  Bouquet des Tons Vol.14




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2016年4月14日 (木)

音楽が病を癒し命を救う

音楽が病を癒し命を救う

私がその証拠です。
このところ「ラヴェル週間」などでおすすめYouTubeなど音源を共有させて戴いたり独自のものをアップしたりしていました。はじめはそんなつもりではなかったのでしたが、先月辺りから酷い症状に襲われていた私が、その間に、みるみる回復したのです。
と言っても個人差はあるでしょうから決して押付けたりはいたしませんが...

とにかく私にとっては、音楽による「感動」が、最も効力を発揮するようです。
今回は、その極付けを限定公開で、YouTubeにアップしました。



“バイレロ” 〜《オーヴェルニュの歌》より


ソプラノ/アップショウ
指揮/ケント・ナガノ リヨン国立歌劇場管弦楽団
(録音のステレオ効果で、川を挟んでの問答歌のイメージが彷彿と…)


私は2004年に、Bouquet des Tons の依頼により、カントルーブの《オーヴェルニュの歌》から4曲(“バイレロ”以外の...。4曲の内、最後の曲は3つの部分から成る)をアレンジしました(編成:Flute,Violin,Cello and Harpsichord)が、その本番での Bouquet des Tons の皆さんの演奏は実に素晴らしく、いずれ是非、こうした場でも、その録音を発表出来たら...と、思っています。関連



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2016年4月10日 (日)

“木洩れ日”

クラヴサンのための〈前奏曲〉(.....木洩れ日)は、チェンバロ(=クラヴサン)という楽器、その音色そのもから発想された曲と言ってよいと思います。チェンバリスト(ピアニストでもある)猿渡紀子さんの委嘱によって《ラヴェルの墓》より第1楽章“天国の鳥”が初演された同じコンサートにて初演されました。



以下、当日プログラムより転載。

髙橋 喜治:クラヴサンのための前奏曲(.....木洩れ日)

 チェンバロの猿渡紀子さんの委嘱に応えての小品。森の散策の音楽。タイトルの(.....木洩れ日)はドビュッシーの「前奏曲集」に倣って曲の終わりに書かれています。秋の色彩豊かな木の葉による光の幻影がクラヴサン(チェンバロ)の音色から自然に呼び起されましたが、それは遠い記憶の彼方の「森の散策」に繋がって行きました。

転載、以上。



クラヴサンのための前奏曲(.....木洩れ日)
チェンバロ/猿渡 紀子




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2016年4月 9日 (土)

“天国の鳥”

“天国の鳥”


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以下、引用。


《ラヴェルの墓》より 第一楽章 “天国の鳥”

 この作品を鷲谷サトさんの想い出に捧げます。


鷲谷サトさんへ

 鷲谷さん、お元気でいらっしゃいますか? 
 ぼくは鷲谷さんからアイヌ民謡を教えて頂きました。一介の無名の作曲家に過ぎないぼくに鷲谷さんさんはほとんど知っていらっしゃる全ての歌を授けてくださったのではないでしょうか? それだけではありません。鷲谷さんが民謡の旋律を基に萱野茂さんの助けを得られてご自身でアイヌ語の詩を付けられた“アイヌ ネノアン アイヌ”に込められた思い(人間らしい人間として共に生きて行きたい、共に歩いて行きたい という思い)は、今の私にはこの世界の宝物と言えるくらいに輝きを放っているのです。
 ご近所の川に棲む鳥のことをいかにも愛おしそうに語られていましたね、鳥が飛び立つ時の仕草のことなどを。アイヌの踊りには鳥を模したものがありますから、鷲谷さんは、「こうした身近な所にいる鳥をよく観ることでも踊りの参考になるよ」と。
 鷲谷さんが亡くなられたことを聞いてしばらくしてからですが、ぼくは鷲谷さんはタ(踏舞と訳されるアイヌ伝承舞踊)を舞いながら鳥になって天国に昇って行かれたのだろうか と一瞬想像しました。そのようなユカㇻをぼくは知っていたからです。
 また、「侵略」について多くのこと考えさせられました。
 悲しいことに、人類は戦争という野蛮から未だに卒業できないでいます。
 日本は終戦後間もなくしてこの戦争を永遠に放棄することを誓いました。憲法はその誓いの書であり、何よりも軍国日本が侵略を犯してきたアジアの人たちへの確かな謝罪の証明でありました。アイヌ民族への侵略はもっと古くからのものでした。そして今からちょうど10年前に漸く北海道旧土人保護法が撤廃され、「アイヌ新法」が成立しました。その少し前に国会で萱野先生のアイヌ語が響いたこともまだ記憶に新しいことです。(その萱野先生も5月にお亡くなりになりました。そちらでお会いしていらっしゃるのでは...?)
 それなのに、今世紀はじめに9.11があり、米大統領の「これは新しい戦争である」という号令から、日本も完全に大きく狂ってきてしまいました。永遠の誓いも空しく、その崇高な誓いそのものを放棄しようという動きが増してきてしまいました。平和を祈る全世界の人たちは悲しんでいます。鷲谷さんもきっと悲しんでいらっしゃることでしょう。
 鷲谷さん、ぼくは今回のこのBouquet des Tons の皆さんからの委嘱をとても意義深いことであると思いました。Bouquet des Tons の皆さんは音楽によって平和への祈りを捧げている人たちだからです。それに今回ラヴェルの時代の戦争の前後に作曲されたぼくの大好きなラヴェルの作品の編曲と同時にぼく自身の作曲をさせて頂けたことも大変光栄なことでした。時代の流れに連れて人の趣向や考えも変わるでしょう。しかし、時と場所を超えても響き合う事ごともあるのだと思います。音楽はそのような心の連鎖を可能にする力を秘めているのだと思います。
 最後にこの作品《ラヴェルの墓》より 第一楽章 “天国の鳥”の成り立ちについての秘密のひとつを打ち明けます。
 鷲谷さんのことを思いながら始めた作曲でしたが、その途中でぼくは綿井健陽さんのドキュメンタリー映画『Little Birds - イラク 戦火の家族たち- 』を観ました。米軍の攻撃によって殺されたサクバンさん一家の3人の子供たち。そのお墓に「おとうさん泣かないで わたしたちは天国の鳥になりました」ということばが...。
 溢れるものがメロディーをより確かな形へと向かわせて行きました。
 そうです。“天国の鳥”のメロディーは正にこのことばを歌っているです。

 鷲谷さん、まだまだ話は尽きません。またきっとどこかでお会い出来ますことを信じています。その時はまたぼくのへたくそなイヨハイオチㇱを聴いてください。それまでどうかお元気で...。本当にありがとうございました。

                     2006.6.30 髙橋 喜治


▼是非読んで頂きたい鷲谷サトさんに関する本:「母と子でみる沖縄戦とアイヌ兵士」橋本進 編 
 
▼是非観て頂きたい綿井健陽監督ドキュメンタリー映画のDVD:「Little Birds -イラク 戦火の家族たち- 」  安岡フィルムス



Bouquet des Tons Vol.18 当日プログラムより若干訂正の上引用、以上。



作曲:高橋 喜治
《ラヴェルの墓》より第1楽章 “天国の鳥”
演奏:Bouquet des Tons




 

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2016年3月28日 (月)

《クープランの墓》- ラヴェル週間 -

《クープランの墓》- ラヴェル週間 -

前回の話は恐らく、愚劣と醜悪を極め尽くした今の政権にとっては、若干「戦争美談」としての利用価値のある話だったかも知れませんね。でも…

ラヴェルと私たちはラヴェル自身がそうであったように、あなた方に「No!!」(駄目よ!!!)を突付けます。しかも安倍晋三は憲法違反のみならず刑法第77条違反により「死刑」が確定されています。 正常に法が機能しているのなら、安倍晋三のような馬鹿者が、次々と人々を殺していける法は、無いのです!!!
 Reflets dans l'eau:戦争法実施は認められない! これ以上安倍の暴走が放置されるということは、少なくとも日本の終りを意味する。

※ 私はあくまでも死刑制度は廃止すべき考えで、たとえそれが安倍晋三のような凶悪権力犯罪者に対してであっても死刑には反対します。しかし、現行法的には既に死刑が問われ得るほどの状態に安倍晋三は在ると考えています。それが放置されてしまえる政治は完全に間違っていますし、最高裁も検察も機能不全に陥っていることは事実です。その背景には、日本会議の後押しとマスコミ・御用学者たちの為体が在り、それに無反応の洗脳されてしまっている国民、それらの相乗効果で、このような危機的状況が齎されてしまっているのでしょう。


さて、本題に入ります。

ラヴェルは戦場に行きました。トラック運転手として。
戦闘地に医療物資や食料物資を届ける任務です。とても危険な任務でした。何度か死ぬ思いを経験したようですが、赤痢になり、その上、母の死が追討ちをかけ、彼は完全に打ちのめされてしまいます。

以下、Bouquet des Tons Vol.18 の当日プログラムノートから引用させて戴きます。

モーリス・ラヴェル クープランの墓

 「クープランの墓」の最初の僅かなスケッチは1914年ですから、ラヴェルが志願兵として戦場に赴く前に既に計画はあった訳です。しかし完成は、戦争による友人たちの死と病気の母の死を経て精神的にも肉体的にもどん底の状態で軍から仮除隊を受けた後転がり込んだドレフェス婦人(ラヴェルの弟子ロラン=マニュエルの母)宅で成されました。「友人たちは、彼が物も言えないほど茫然自失して、あらゆる同情を拒絶してしまっているのを見出した。自分の感情を全く表に出さず、どのような慰めも受けつけようとしない迷える子の気持ちを、彼らはなんとかして紛らわそうとした。」(ロラン=マニュエル)
 最もラヴェルを打ちのめしたのは母の死でした。ラヴェルは母を崇拝していたようです。彼の母はバスク人でしたので、小さい時から母を通してバスク的なものを吸収して育ちました。友人たちに「ぼくはバスク人だ」と彼が言う時は誇りに満ちていたようです。彼は入隊した年の9月に赤痢に罹りました。兵役を終えて健康も取り戻したら愛する弟と一緒に母のもとで楽しく過ごしたいと病床で考えていました。しかし結局は自分は母に心配かけるだけかけて病気の母の傍にいてやることもせずに戦争に行ってしまったことを強く悔やみました。
「クープランの墓」はラヴェルの「自伝的素描」によれば「18世紀フランスの伝統音楽に対するオマージュ」ということになりますが、一曲一曲は戦死した友人たちの想い出に捧げられていますし、公言はしていないものの母の死への堪え難い思いへの貢ぎ物という意味も内在しているのではないでしょうか。
 実際に聴き比べればクープランの音楽とラヴェルの音楽のその実態はまるで別物であることは明らかです。装飾音の仕方ひとつとってもです。タイトルの「クープラン」とは18世紀フランス伝統音楽の言わば代名詞だったのでしょう。それでも、逸話によればラヴェルは第3曲の“フォルラーヌ”を書くにあたってクープランの同名の“フォルラーヌ”を手慣らしに書き写したということです。ラヴェルは完璧な造形(伝統に則った形式美)の中に思いや感情を解き放ちたかったのです。
 私は第1曲目の“プレリュード”が一番好きです。ラヴェルが遺作のつもりで書いたという「三重奏曲」のあからさまなバスク的リズムや拍子の拍節構造などは影を顰めてはいますが、もっと潜在的に非近代ヨーロッパ的な何かが、単に五音音階的であるとかということではなく、音の形の中にあるような気がしています。「バスク」は他のどの言語とも系統的繋がりのない謎の言語(構造的にアイヌ語に似ているとも言われてます)を話すヨーロッパの先住民ですが、バスクの古い風習の中には例えば日本のお水取りの儀式に似ているものがあるのだそうです。それに、おそらくケルトの影響でしょうが、墓標などに見られる装飾された所謂「バスク十字」。その装飾のない古い元の形は日本の地図などで記されるお寺の印 卍(まんじ)とよく似ています。これは「死」を意味するそうで、意味も同じであると言えます。と言ってもこの曲は決して暗いイメージではなく、爽やかな風にバスク十字的紋様が気持ちよく旋回しているような優しい気持ちを想い起こさせます。
 2曲目の“フーガ”はクープランの時代の形式というよりは、私たちのような音大作曲科を受験する者がフランスのメソードで学ぶ「学習フーガ」の形式に近いものがあります。私たちが学んだメソードはラヴェルの時代には既に確立されていたものなので、このことは、この曲が戦死した友人とラヴェルの青春時代と無縁ではないということなのかも知れません。

引用、以上。

後註:「お寺の印 卍(まんじ)」は「吉祥」を意味するサンスクリット語の頭文字であるそうです。また、バスク十字はバスク語で「ラウブル」:Lauburu といい、その起源は相当古いようです。
Lauburu ラウブルについて、若い人たちの間で、左右を引繰り返すと意味が真逆になる: 左向きは死、右向きは生 とも言われているそうですが、その正当的根拠は無いのだそうです。(参考: 『日本とバスクの古い習俗について』講演: ホセ・マリ・サトルステギ 筆録・訳注: 田村すず子 早稲田大学語学教育研究所刊)

また、フランス語の墓を意味する「トンボー」:Tombeau は故人を偲ぶ作品に付けられる「号」のようなものでしょう。この「墓」という訳については、その意味的な相応しさを巡っての論議もあるようです。



【おすすめYouTube】
ラヴェル作曲 組曲《クープランの墓》
オリジナルピアノ独奏版


ジャン=フィリップ・コラール/ピアノ




*引越先

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2016年3月26日 (土)

“三羽の美しい天国の鳥たち” - ラヴェル週間 -

高橋喜治編曲によるラヴェルの《子供と魔法》の楽譜PDF無料配信は5日前の21日に終了しましたが、もう少し「ラヴェル週間」は続けます。



“三羽の美しい天国の鳥たち” 
- ラヴェル週間 -


●「志願兵ラヴェル」について

志願だろうが何だろうが、戦争は、それを画策し実現に向け執行した者以外の者は人間以外の動物・自然も含めて、すべて被害者です。とは言え、社会的な同調圧力のようなある種の「空気」に突き動かれされてしまうということもあります。支配者による情報操作(世論誘導)と洗脳によって一般の人たちが動員されてしまうのです。その中のある人たちは支配者の無意識的な共犯者ということにもなりましょう。しかし、想像してみてください。極端に選択肢が狭められ、出征か否かの二者択一を究極的に迫られてしまうような情況を!

私は戦争を完全否定する者ですが、私たちは、そうした過去の時代の情況を、その実相を、冷静に見極める必要があると思います。

1915年、40歳の時、ラヴェルは入隊を自ら志願したのですが、それに関して私は、2006年、室内アンサンブルのBouquet des Tonsのために書下した委嘱新作《ラヴェルの墓》より第一楽章“天国の鳥”と〈クラヴサンのための前奏曲〉(.....木洩れ日)、委嘱編曲 ラヴェルの組曲《クープランの墓》(オリジナルピアノ版全曲)、それにラヴェルの合唱曲《三つの歌》より第二曲“三羽の美しい天国の鳥たち”の編曲が発表されたコンサートの当日プログラムに寄せたノートから、まず、“三羽の美しい天国の鳥たち”のプログラムノートを転載させて戴こうと思います。

以下、引用。(一箇所だけ「、」(点)を訂正追記しました)


モーリス・ラヴェル “三羽の美しい天国の鳥たち”

 

 1914年から1918年にかけて第一次世界大戦が興りましたが、ラヴェルは戦時色が徐々に強まって来る中で、ピアノ三重奏のための「三重奏曲」を遺作のつもりで書き上げました(1914年)。この時ラヴェルは入隊を決意していたのです、既に兵役免除であったにも関わらず。ところが、志願兵として兵役検査を受けますが、体重が足りない 身長が足りない 虚弱体質である などのいろいろな理由でなかなか入隊を許可されません。あげくの果てに友人である大臣ポール・パンルヴェに曲を献呈して、そのコネでなんとか空軍に(飛行士ならば体重が軽くてもOKだろうという思い込みから)入隊を許可されるように謀るのでした。その曲がこの無伴奏混声合唱のための「三つの歌」第2曲の “三羽の美しい天国の鳥たち”(1915年2月完成)なのです。詩はラヴェル自身が書いています。

 結局のところ空軍は叶わず、やっとのことで1915年3月14日にトラック運転手として入隊し、1917年6月の仮除隊まで戦地に赴くこととなったのです。

 私はこの執拗なまでの志願に対して疑問を感じていたのですが、今回、フルートの齊藤佐智江さんにお願いしてラヴェルが書いたこの曲の詩を新たに訳して頂いたのですが、それを読んで一瞬にして(一瞬でしたが)その謎が解けたような気がしました。



三羽の美しい天国の鳥たち

 

三羽の美しい天国の鳥たち

  (私の大切な友は、戦場にひとり発ち)

ここを通って行った、三羽の美しい天国の鳥たち


一羽は、空よりも青く

  (私の大切な友は、戦場に赴く)

二羽めは、雪のように白く

三羽めは、あざやかに赤く


「美しい天国の小鳥たち

     (私の大切な友は戦場へ発ち) 

 美しい天国の小鳥たち 

 ここから何を運んで行くの?」


「私は紺碧のまなざしを届けます

     (戦場に行ったのですね、君の大切な友)」

「雪のように美しい額に、私はいまもなお清らかなキスをしなければ...

  天国の赤い鳥

    (私の大切な友は、戦地にひとり)

  天国の赤い鳥  何を運んで行くの?」


「深紅の美しい心

     (君の大切な友は戦場に...)」

「ああ! 私の心が凍てついてゆく

   どうか持っていっておくれ、私のこの心も」


~「Bouquet des Tons Vol.18」当日プログラムノートから 061108
  参考文献

 

引用、以上。© Copyright by Sachie Saitoh


この時はBouquet des Tonsのフランス語が堪能な齊藤さんにラヴェルの詩の訳をお願いしたのでしたが、以下に原語も掲載して置きます。



Trois beaux oiseaux du Paradis


Trois beaux oiseaux du Paradis,
(Mon ami z'il est à la guerre)
Trois beaux oiseaux du Paradis
Ont passé par ici.

Le premier était plus bleu que ciel,
(Mon ami z'il est à la guerre)
Le second était couleur de neige,
Le troisième rouge vermeil.

"Beaux oiselets du Paradis,
(Mon ami z'il est à la guerre)
Beaux oiselets du Paradis,
Qu'apportez par ici?"

"J'apporte un regard couleur d'azur.
(Ton ami z'il est à la guerre)"
"Et moi, sur beau front couleur de neige,
Un baiser dois mettre, encore plus pur"

"Oiseau vermeil du Paradis,
(Mon ami z'il est à la guerre)
Oiseau vermeil du Paradis,
Que portez-vous ainsi?"

"Un joli cœur tout cramoisi ...
(Ton ami z'il est à la guerre)"
"Ah! je sens mon cœur qui froidit ...
Emportez-le aussi".


二連目では、bleu(青) neige(白) rouge(赤) ー と、フランス国旗の三色で愛国心をちらつかせているようにも思えますが(※)、肝腎なのは、「大切な友」がひとり戦地に在ることへの切々な想いが歌われていることでしょう。これはラヴェルの心の真実を歌っているのでしょう。

※:「愛国心」と言うより、ラヴェルは「自由・平等・博愛」をモットーとして尊重していたようです。

実はこの時、彼の弟エドワールをはじめ、彼の友人たちは、既に出征していたのでした。

ラヴェルはと言えば、彼は小柄でしかも虚弱体質、前述のように兵役免除ですらあったのですが、何とか入隊するべく奮闘した痛々しくなるほどの姿が、様々な記録からは浮かび上がって来るばかりなのです。

彼は、愛する弟、それに友人たちを差置いて、自分が「兵役免除」という優遇された立場に身を置くことを自らに許せなかったのです。


【おすすめYouTube】
ラヴェル作詩作曲《三つの歌》より第二曲
♪“三羽の美しい天国の鳥たち”♪
(オリジナル)



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2014年4月24日 (木)

We Can Change ! □合唱曲〈大人は手遅れかもしれないが子供たちに伝えなければならないことがある〉オリジナル(リンク追記)

♫私たちはできる、変えることを!

私はそう確信しています。(オバマさんではありませんが... 意味も違う...)
何を?
世界を。

私はこの〈大人は手遅れかもしれないが子供たちに伝えなければならないことがある〉を、大人も子供もプロもアマチュアも、日本全国の合唱団、世界の合唱団に歌って欲しい! という思いで、ここに発表いたします。

カナダの12歳の少女が、銀行システムの腐敗をものの見事に解明し、その対応策までをも具体的に示しました。そこで言われている「カナダ中央銀行」のことは、そのまま世界銀行のことに置換えられることでしょう。(且つ、今の極悪政権を見れば、日本銀行のことも検証が必要であることは言うまでもありません)。(参考1, 2

これは、この〈大人は手遅れかもしれないが子供たちに伝えなければならないことがある〉で歌われている「金融支配」のことです。世界の支配構造の最も大きなことのひとつです。

私たちはこの地球上の極一部の権力者に拠って様々なかたちで支配されているのです。今起こっている様々な問題は、この「支配」から解かれることで、ほぼ解決されると言っていいことなのです。

私は、この合唱曲〈大人は手遅れかもしれないが子供たちに伝えなければならないことがある〉によって、皆さんに希望を持って欲しい! と思いました。なにしろ、少なくとも私自身が、市民活動家(私は「今最も先鋭なネット国際ジャーナリスト」とも思っているのですが...)の山崎康彦さんの詩(既掲載記事に詩の全てを掲載)に作曲することで、世界を変えることはできる という希望を抱き、自信も持てたのですから。私はこの詩を現代の聖書の言葉のように感じています。聖書は多分にジャーナリスティックな側面を持っています。例えば...

以下、tombocom - こころの玉手箱 - より引用。

さて、彼らがエルサレムに近づき、オリブ山沿いのベテパゲに着いたとき、イエスはふたりの弟子(でし)をつかわして言われた、
   「向こうの村へ行きなさい。するとすぐ、ろばがつながれていて、子ろばがそばにいるのを見るであろう。それを解いてわたしのところに引いてきなさい。
      もしだれかが、あなたがたに何か言ったなら、主がお入り用なのです、と言いなさい。そう言えば、すぐ渡してくれるであろう」。
      こうしたのは、預言者によって言われたことが、成就するためである。
    すなわち、
         「シオンの娘に告げよ、
            見よ、あなたの王がおいでになる、
            柔和なおかたで、ろばに乗って、
            くびきを負うろばの子に乗って」。
      弟子(でし)たちは出て行って、イエスがお命じになったとおりにし、
      ろばと子ろばとを引いてきた。そしてその上に自分たちの上着をかけると、イエスはそれにお乗りになった。
      群衆のうち多くの者は自分たちの上着を道に敷き、また、ほかの者たちは木の枝を切ってきて道に敷いた。
      そして群衆は、前に行く者も、あとに従う者も、共に叫びつづけた、
           「ダビデの子に、ホサナ。
            主の御名(みな)によってきたる者に、祝福あれ。
            いと高き所に、ホサナ」。
        イエスがエルサレムにはいって行かれたとき、町中がこぞって騒ぎ立ち、「これは、いったい、どなただろう」と言った。
        そこで群衆は、「この人はガリラヤのナザレから出た預言者イエスである」と言った。
        それから、イエスは宮にはいられた。そして、宮の庭で売り買いしていた人々をみな追い出し、また両替人の台や、はとを売る者の腰掛をくつがえされた。
        そして彼らに言われた、「『わたしの家は、祈の家ととなえらるべきである』と書いてある。それだのに、あなたがたはそれを強盗の巣にしている」。
        そのとき宮の庭で、盲人や足なえがみもとにきたので、彼らをおいやしになった。
        しかし、祭司長、律法学者たちは、イエスがなされた不思議なわざを見、また宮の庭で「ダビデの子に、ホサナ」と叫んでいる子供たちを見て立腹し、
        イエスに言った、「あの子たちが何を言っているのか、お聞きですか」。イエスは彼らに言われた、「そうだ、聞いている。あなたがたは『幼な子、乳のみ子たちの口にさんびを備えられた』とあるのを読んだことがないのか」。
        それから、イエスは彼らをあとに残し、都を出てベタニヤに行き、そこで夜を過ごされた。
        朝はやく都に帰るとき、イエスは空腹をおぼえられた。
        そして、道のかたわらに一本のいちじくの木があるのを見て、そこに行かれたが、ただ葉のほかは何も見当らなかった。そこでその木にむかって、「今から後いつまでも、おまえには実がならないように」と言われた。すると、いちじくの木はたちまち枯れた。
        弟子(でし)たちはこれを見て、驚いて言った、「いちじくがどうして、こうすぐに枯れたのでしょう」。
        イエスは答えて言われた、「よく聞いておくがよい。もしあなたがたが信じて疑わないならば、このいちじくにあったようなことが、できるばかりでなく、この山にむかって、動き出して海の中にはいれと言っても、そのとおりになるであろう。
        また、祈のとき、信じて求めるものは、みな与えられるであろう」。
        イエスが宮にはいられたとき、祭司長たちや民の長老たちが、その教えておられる所にきて言った、「何の権威によって、これらの事をするのですか。だれが、そうする権威を授けたのですか」。
        そこでイエスは彼らに言われた、「わたしも一つだけ尋ねよう。あなたがたがそれに答えてくれたなら、わたしも、何の権威によってこれらの事をするのか、あなたがたに言おう。
        ヨハネのバプテスマはどこからきたのであったか。天からであったか、人からであったか」。すると、彼らは互に論じて言った、「もし天からだと言えば、では、なぜ彼を信じなかったのか、とイエスは言うだろう。
        しかし、もし人からだと言えば、群衆が恐ろしい。人々がみなヨハネを預言者と思っているのだから」。
        そこで彼らは、「わたしたちにはわかりません」と答えた。すると、イエスが言われた、「わたしも何の権威によってこれらの事をするのか、あなたがたに言うまい。
        あなたがたはどう思うか。ある人にふたりの子があったが、兄のところに行って言った、『子よ、きょう、ぶどう園へ行って働いてくれ』。
        すると彼は『おとうさん、参ります』と答えたが、行かなかった。
        また弟のところにきて同じように言った。彼は『いやです』と答えたが、あとから心を変えて、出かけた。
        このふたりのうち、どちらが父の望みどおりにしたのか」。彼らは言った、「あとの者です」。イエスは言われた、「よく聞きなさい。取税人や遊女は、あなたがたより先に神の国にはいる。
        というのは、ヨハネがあなたがたのところにきて、義の道を説いたのに、あなたがたは彼を信じなかった。ところが、取税人や遊女は彼を信じた。あなたがたはそれを見たのに、あとになっても、心をいれ変えて彼を信じようとしなかった。
        もう一つの譬(たとえ)を聞きなさい。ある所に、ひとりの家の主人がいたが、ぶどう園を造り、かきをめぐらし、その中に酒ぶねの穴を掘り、やぐらを立て、それを農夫たちに貸して、旅に出かけた。
        収穫の季節がきたので、その分け前を受け取ろうとして、僕(しもべ)たちを農夫のところへ送った。
        すると、農夫たちは、その僕たちをつかまえて、ひとりを袋だたきにし、ひとりを殺し、もうひとりを石で打ち殺した。
        また別に、前よりも多くの僕たちを送ったが、彼らをも同じようにあしらった。
        しかし、最後に、わたしの子は敬ってくれるだろうと思って、主人はその子を彼らの所につかわした。
        すると農夫たちは、その子を見て互に言った、『あれはあと取りだ。さあ、これを殺して、その財産を手に入れよう』。
        そして彼をつかまえて、ぶどう園の外に引き出して殺した。
        このぶどう園の主人が帰ってきたら、この農夫たちをどうするだろうか」。
        彼らはイエスに言った、「悪人どもを、皆殺しにして、季節ごとに収穫を納めるほかの農夫たちに、そのぶどう園を貸し与えるでしょう」。
        イエスは彼らに言われた、「あなたがたは、聖書でまだ読んだことがないのか、
           『家造りらの捨てた石が
             隅(すみ)のかしら石になった。
            これは主がなされたことで、
            わたしたちの目には不思議に見える』。
        それだから、あなたがたに言うが、神の国はあなたがたから取り上げられて、御国(みくに)にふさわしい実を結ぶような異邦人に与えられるであろう。
        またその石の上に落ちる者は打ち砕かれ、それがだれかの上に落ちかかるなら、その人はこなみじんにされるであろう」。
        祭司長たちやパリサイ人(びと)たちがこの譬(たとえ)を聞いたとき、自分たちのことをさして言っておられることを悟ったので、
        イエスを捕えようとしたが、群衆を恐れた。群衆はイエスを預言者だと思っていたからである。

引用、以上。

ここで言われている「パリサイ人」の末裔とはいったいどんな人でしょう? 
最近上映されたアレクサンドル・ソクーロフ監督の映画『ファウスト』に出てくる醜悪な高利貸のような人でしょうか(或いは現代の「・・子ども」...)。

山崎さんは権力を批判されるだけではなく、今私たちに降りかかっている問題に対する具体的な対応策をも提言されていて、私はそれにも共感しているのです。例を挙げると「憲法裁判所の創設」とか金融の「信用創造特権の廃止」とか憲法への「抵抗権の付加」とかその他いろいろ...。詳しくは山崎さんのYYNewsを是非ご覧下さい。


♫革命はワルツを踊るように...

さて、〈大人は手遅れかもしれないが子供たちに伝えなければならないことがある〉の曲のことをちょっとだけ書きます。この曲はワルツで始まります。(全曲ワルツで押し通しているわけではなく、途中全く曲想が変わるところもあります)
「ワルツ」(ウィンナーワルツ)と言えば「ハプスブルグ家の栄華」を連想されるかもしれません。ルーツは民俗音楽だったようですが、貴族社会の中で一世を風靡した舞踊音楽で、その立役者はヨハン・シュトラウスでした。そしてそれは今も廃れることはありません。

フランスの大作曲家モリス・ラヴェルは、1919年から翌年にかけて、バレエ・リュス主宰のディアギレフからの依頼でオーケストラ編成による舞踊詩『ラ・ヴァルス』を作曲しました。どうもバレエのための音楽としてはディアギレフからは拒絶されてしまい、それを機に二人は不仲になってしまったということですが、この作品に寄せてラヴェルが語ったことを、弟子であったマニュエル・ロザンタールは次のように伝えています。

以下、引用。

ラヴェルは自らの一番お気に入りの子供については、自分のほうからよく話してくれたーー《ラ・ヴァルス》だ。彼によれば、ワルツのリズムこそ人間性と密接にかかわるものだという。「なぜなら、これは悪魔のダンスだからだ。とくに悪魔は、創造者の潜在意識につきまとう。創造者は、否定の精神とは対極の存在だからね。創造者の中でも音楽家の地位が一番高いのは、ダンスの音楽を作曲できるからだ。悪魔の役割とはわれわれに芸当をさせる、つまり人間的なダンスをさせることなのだが、人間のほうも悪魔にお返しをしなければならない。悪魔とともにできる最高の芸当は、悪魔が抵抗できないようなダンスを踊ることだよ。」
 〜マニュエル・ロザンタール著 マルセル・マルナ編 伊藤制子訳『ラヴェル ーその素顔と音楽論』(春秋社刊)よりラヴェルが自作の《ラ・ヴァルス》について語った言葉から

引用、以上。

ワルツを礼賛した作品であるとラヴェルは言ってますが、今の私たちにはまるで来る第二次世界大戦の狂気を予感した作品に感じられます。それに、ラヴェルは「解っていた」...。

私のこの〈大人は…〉を決してラヴェルの〈ラ・ヴァルス〉と同列に比較することはできませんが、私は、室内アンサンブルのBouquet des Tonsの委嘱により《ラヴェルの墓》という作品を書いていまして(第二楽章まで完成され発表されるも予定の全五楽章全曲は未だ未完成)、それが何故「ラヴェルの...」かと言えば、子供の時に好きだった作曲家と言うに留まらず、彼が被った戦争体験と、私の親の世代が被った戦争体験と、そして今、私たちが被るやも知れない新たな戦争(或いは侵略)とが、「その根が同じである」ということなのです。(私は伝え聞く彼の死因にも少なからず疑問を抱いています。古くはモーツァルト、現代でのジョン・レノン、マイケル・ジャクソンたちに通じる何かを感じています... ラヴェルより少し後のバルトークももしかしてそうだったのかも...)

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□楽譜
〈大人は手遅れかもしれないが子供たちに伝えなければならないことがある〉
 作詞 山崎康彦
 作曲 高橋喜治
 編成 混声合唱とピアノ
 演奏所要時間 約12分半

前にもお伝えしましたが、この作品はこれに留まらず、他に五つの異なる編成のためのヴァージョンを書き、そして今も新たに別のヴァージョンを書き進めてもいます。以前の記事の訂正ですが、「一挙公開」ではなく、このブログ「風の耳」でまず順に申込受付して行き、その後総合的な特設ページを作りたいと思っています。
当面はこの曲のオリジナルとこれに続く全てのヴァージョンは原則無料配布いたします。(しかし、正直申上げて私は今経済的に困窮しています。同時にカンパも募っています。もしよろしければどうぞお願い申上げます。詳細は楽譜の表紙裏をご参照下さい。)追記:無料配布は終了しました

それでは第一弾として

〈大人は手遅れかもしれないが子供たちに伝えなければならないことがある〉
 00_オリジナル 編成:混声合唱とピアノ
  PDF A4判(全44頁) 当面は無料 追記:無料配布は終了しました
  註:合唱は最低8名から可能ですが、どちらかと言うと16人以上24,32,48,64....と大編成向です。

冒頭から2ページ目までのサンプル画像

Otonawaorigp1
Otonawaorigp2  



















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お申込方法

1 まずメールでamakane@mac.com(高橋喜治)宛にお申込下さい。
  以下書式
  件名 〈大人は…〉楽譜希望
  本文 01 題名:〈大人は…〉オリジナル 必須
     02 団体名と責任者氏名または個人名(ふりがな) 必須
     03 Eメールアドレス 必須
     04 電話番号 必須
    
 05 住所(プリントアウトしたものの郵送をご希望の場合必須) 
     05 性別
     06 年齢
     07 職業 なるべく必須
     08 入手目的 必須
        具体的にご記入下さい。
         例
        
 1) 是非演奏したい
          2)演奏を検討したい
          3)どんな作品か知りたい
           etc.
         (目的内容によってはお断りする場合もあります) 
      09 メッセージ
    (プリントアウトしたものの郵送ご希望の場合はメッセージ欄に郵送希望とお書き添えください)

2 1)返信メールにPDF添付送信いたします。
   2)郵送希望の方へは返信メールにて指定口座をお知らせします。その口座への送料500円のお振り込みを確認次第印刷・発送いたします。製本はいたしません。A4判のバラの原稿です。

返信メールにも書きますが、演奏してくださる時にはご一報ください。
山崎さんのYYNewsまたは市民ネットワークの取材・放送もあるそうです。

私たちはできる、世界を変えることを!

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□〈大人は手遅れかもしれないが子供たちに伝えなければならないことがある〉オリジナル [混声合唱とピアノ]
ダウンロードページはこちら



以下追記

本ブログ風の耳での〈大人は手遅れかも知れないが子供たちに伝えなければならないことがある〉全関連記事⇒こちらです。

ソプラノとテノールによるデュエット室内楽ヴァージョン(version 6)によるCDの試聴は⇒こちらです。

CDと楽譜のお求めは、Haruan shop で、よろしくお願いいたします。


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