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2014年5月15日 (木)

♪箏合奏団 絹の会 第34回演奏会

箏合奏団 絹の会 第34回演奏会のご案内です。

同団委嘱作品を集めた第一部と、第二部に新しく発売されるCDの収録曲 という構成。
私の《三つの影像》第二集が再演されます。
20140623kinunokai34

《三つの影像》第二集は、宮澤賢治の童話を題材としたもので、次の3曲から成ります。
  I 双子の星
  II 銀河鉄道の夜
  III 星巡りの歌

いずれも賢治の妹トシに纏る童話ですが、曲はストーリーを描写するものではなく、「賢治の亡くなったトシとのコンタクトの試み」という本質に迫り、全体が形作られました。亡くなった愛する人との再会という不可能を可能にすることへの希求がこの作品の内的モティーフです。(関連既掲載記事

私の様々な作品は実は立体迷路のように作品同士が繋がりを持っているものがあるのですが、IIIの“星めぐりの歌”は、アルトフルートとギター(またはピアノ)のための《NOSTALGIA〜故郷の島〜》の第二楽章と、そして冒頭部分が断片的に合唱曲〈父は空 母は大地〉の中にライト・モティーフとして現れます。
それから音の軌跡が星型を描くペンタトニックのモティーフがあるのですが、それは、構想が大きすぎて作曲が途中で座礁してしまった未完のオペラ《ヒポロロとサンサ》に現れたのが最初で、その後実に様々な作品に、やはりライト・モティーフのように、時にはテーマとして、忽然と現れるのです。
そうしたこともやはり音楽の表意性に拘った結果なのですが...(関連既掲載記事

“星めぐりの歌”のオリジナルが《NOSTALGIA〜故郷の島〜》の第二楽章で、“星めぐりの歌”はその変容で、〈父は空 母は大地〉ではライト・モティーフとして引用句のように現れるわけですが、実際作曲された順番は、〈父は空 母は大地〉→“星めぐりの歌”→《NOSTALGIA〜故郷の島〜》で、まるでタイムトラヴェルをするような流れになりました。
余談になりますが、音楽は音を構成することであると同時に「時間を構成する」ことでもあり、「パラドキシカルな時間の形」のようなことも探求できると思うのです。クラインの壺やメビウスの帯のような時空の形が人間の内面的な意識の流れと結びついたような世界。...具体的な形で音楽面でも物語面でもそのようなことを新作オペラ《リモネッロ》(仮題)で実現させるつもりです。

ところで宮澤賢治は私の最初の文学体験のようなもので、3歳か4歳くらいの時でしたが、その頃よく遊んでくださった親戚の叔父さんが買ってくださったのが絵本の『セロ弾きのゴーシュ』とスウィフトの『ガリバー旅行記』で、今にして思えば、その最初の文学体験が、私の人生を決定づけているようにも思えます。
宮澤賢治は私にとって子供の時から今に至るまで読まれている実に息の長い文学で、歳毎にまた違った感銘を受けたり新たな発見があったりしています。
誰もが宮澤賢治の読者だったら、決して戦争など興らないし、戦争を志向したりなどしないだろうと思います。安倍さんも読んだらいいのに... (もう手遅れか... →おすすめツイキャス

演奏会の第二部にジブリとディズニーの編曲が並びますが、箏という楽器の特性を知っている人ならば、こうした曲の箏への編曲がいかに難しいか判ると思います。毎回感心させられますが、絹の会の音楽監督島津秀雄先生の腕の見せどころもこの演奏会の聴きどころであると思います。
是非お聴きにお出かけください。

こぼれおちる月

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