« 「これからは今までと違う世界に生きるしかない」(by 小出裕章氏) | トップページ | 「言葉と音楽の幸福な結婚」 〜歌になったラヴェルのピアノコンチェルト第2楽章〜 »

2011年6月10日 (金)

フルートカルテット:ファルベンシュピール・コンサート2011 明日、東京オペラシティ「近江楽堂」で。

演奏会案内です。私のフルートカルテットのための作品、SUITE〈THE FLUTY TIME TRAVEL〉(柔らかく澄んだ時の旅)が演奏されます。詳細は こぼれおちる月 にアップしました。
Farbenchirashi_3 僭越ながら作品について少し書きます。
SUITE〈THE FLUTY TIME TRAVEL〉(柔らかく澄んだ時の旅)は、2009年、多くのフルートアンサンブルやフルートオーケストラで演奏をなさっているフルート愛好家の内谷貴志さんが、大手出版社からなかなか手頃な良い作品が出版されないという事情から、なんと、ご自身自らフルート音楽専門の出版社 Fluty Creation を立上げられたのでしたが、その出版のための委嘱に応えて作曲されたのです。その年の6月に出版。7月、パウエル・フルート・ジャパンでの青木明・野口龍両先生方による「室内楽の変遷第125回」で初演。作品は組曲形式で、第1曲は、タイムマシーンの始動から作者の青春時代への移行を表した“タイム・トラヴェル”。高校生の時、平尾信行さん(※1)と一緒に通っていた白井千樫先生のピアノレッスン時代に作曲した<ラヴェルの墓>(※2)というピアノのための組曲に基づいて書かれたその名も“フォルラーヌ”という題を持つ第2曲。(※1:平尾信行さんは現在、神奈川フィルハーモニー管弦楽団のベテラン打楽器奏者。当時はヴァイオリンを習われていて、ヴァイオリンとピアノを同時に教えられていらした白井先生の下で、私は一緒に通っていた彼の伴奏をよくしました。)芸大1年の尾高惇忠先生の「和声」のクラスで書いた自作のソプラノ課題に基づくその名も“ハーモニー I”という題の第3曲。再び高校生の時の〈ラヴェルの墓〉(※2)に基づく第4曲“パヴァーヌ”。芸大時代のもう一つの自作ソプラノ課題に基づく第5曲“ハーモニー II”。そしてこの時代を締括る第6曲“フーガ”から成ります。フルート愛好家である内谷さんたちのアンサンブルのためのアイデアでしたが、私には甘く切ない個人的なノスタルジー以外の何ものでもない作品です。大震災に見舞われたこの時ではありますが、初演再演に引続き今回もまた一流のプロの演奏家=ファルベンシュピールの皆さんによって演奏されるということは大変光栄で、私はこの幸せに感謝しているのです。そして、皆さんの今後の幸福を祈って止みません。

※2 Bouquet des Tons のための委嘱作品にやはり<ラヴェルの墓>という同名の作品がありますが、それとは全く別の作品(同名異曲)です。

|

« 「これからは今までと違う世界に生きるしかない」(by 小出裕章氏) | トップページ | 「言葉と音楽の幸福な結婚」 〜歌になったラヴェルのピアノコンチェルト第2楽章〜 »

□楽譜」カテゴリの記事

★作曲」カテゴリの記事

♪演奏会案内」カテゴリの記事

♪発表」カテゴリの記事

《柔らかく澄んだ時の旅》」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/31162/51903828

この記事へのトラックバック一覧です: フルートカルテット:ファルベンシュピール・コンサート2011 明日、東京オペラシティ「近江楽堂」で。:

« 「これからは今までと違う世界に生きるしかない」(by 小出裕章氏) | トップページ | 「言葉と音楽の幸福な結婚」 〜歌になったラヴェルのピアノコンチェルト第2楽章〜 »